家族カウンセラーの想いつれづれ
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    中尾相談室のカウンセリングについて

    おかげさまで四十九日法要までを無事に済ませることができました。
    お待ちいただいた皆様には心から感謝申し上げます。

    再開に当たり、当相談室のカウンセリングについて改めて述べておきたいと思います。

    「カウンセリング申し込み要領」(中尾相談室)に則ってお申し込みをしていただき、カウンセリングに入られる方は最初に面談を行います。

    ご自身の生育歴だけではなく、親の生育歴や親自身の親兄弟との関係も含めて半生のお話を伺う中で、親及びご本人がどのような脚本を歩んでいるのかを把握していくわけですが、この面談という場ではどのようなことが起こっているでしょうか。

    1.事前の画策
    2.語られるのは脚本
    3.語る相手は「代理母」
    4.脚本との直面化
    5.IPによる妨害
    6.妨害をはねのけて出てくるIC
    7.「継続した時間」が必要な理由
    8.相談者の内部で起こっているバトル
    9.自分を知ることが「人間」を知ること
    10.「脱洗脳過程」の9年間
    11.人が変化のバロメーター
    12.背骨の形成=共感力、人間力の形成
    13.「自信」とは自分(小さいちゃん)が自分を信じること
    14.実行と実感が自分を変える
    15.「小さいちゃん」の救済と「脚本ちゃん」の苦労の理解
    16.最後のトライ
    17.「お母さんを諦めたくないチャイルド」を抱きしめる
    18.「淋しさ」を抱きしめる
    19.日常で出来ること



    1.事前の画策----------------------------------------------------

    ご本人(の表層意識)は「今日は全て話そう」と思っていたりしますが、無意識は次のようになっています。

    1.集中できない場所を選ぼうとします。
    2.場所を間違えて開始が手間取ったり、後に何らかの用事を入れていたり、意識をそらしたり時間を気にさせる無意識の工夫があります。
    3.服装、持ち物、アクセサリーに至るまで母親カラーをそろえ、脚本ちゃんバリバリで来られます(例外はありませんので、ご安心下さい ^^;)
    4.飲み物等でも「母親」を召喚し、「母親」に監視されながらの面談となります。

    このように、自分(小さいちゃん)に集中できない舞台(時間枠&場所)を設定し、さらに舞台の中も自分の体も、小さいちゃんを雁字搦めにして来られるわけですが、脚本人生を歩かれていますので、脚本全開で来られるのも当然と思って下さい。





    2.語られるのは脚本----------------------------------------------

    その上で半生を振り返り語られるわけですが、

    5.それは「脚本舞台上の事実」(脚本によって現実化された事実及び取捨選択され脚色された事実)であり、そこにおける感情も演出感情やダミー感情だったりします(舞台を下りるまではそうとはわかりません)。
    6.「脚本舞台上の事実」(虚構)を維持するために、本当の感情は口に出さない、もしくは過去の当時の時点で封じられています。
    7.話題を次々に替えたり、話が飛んだりもします。自分を気持ちの部分にまで深入りさせないためと、時間を潰すための無意識の画策です。

    人と接する時は、自分が脚本人生を歩いていることをアピールするチャンスですから、相手がカウンセラーであっても同じ事をします。目の前の相手が誰であれ、その相手に向かって話しているのではなく、常に「脳内母親」に向かって話しているからです。

    言い方を変えれば、全ての言動を「脳内母親」に見せながら日々を送っているわけで、その中に入り込んできた○○カウンセリングや○○セラピー等も、脚本の見せ場あるいは代償行為の場として無意識は利用します。





    3.語る相手は「代理母」----------------------------------------------

    カウンセリングなど相手と深く関わらなければならないときには、無意識はカウンセラーを「代理母」と見なしています。というのも、母親以外とは繋がってはいけない「母親一神教」で生きている人にとって、深く関わる相手は「代理母」でなければならないからです。

    このように本人の表層意識とは裏腹に、本人の無意識(脚本)はカウンセラーを代理母と見なし、脚本人生の物語を切々と語るわけです(たとえば「我慢と苦労を見せる脚本」であれば、そのエピソードを話されます)。

    そこを受け止めることからスタートするわけですが、もしカウンセラーがその物語に共感して終わるだけであれば、「脚本ちゃん」は大喜びしてカウンセラーを「代理母」と認定し、「小さいちゃん」はガッカリして出てこなくなってしまいます。





    4.脚本との直面化----------------------------------------------
    けれど、個別のエピソードを詳細に掘り下げて事実を拾っていくと、たとえば上記の脚本で言えば、自分がその我慢と苦労を導き入れていたことが浮かび上がってきたりします。自分が望んでいないから“我慢”になるわけで、実は自分が無意識に演出していたことがわかる衝撃は大きいでしょう。

    これが自分の脚本との“直面化”ですが、これも心の準備が出来ていないと厳しいので、お申し込みいただく段階で覚悟のほどを見ているわけです。
    とはいえ、最初から覚悟が定まるはずもなく、カウンセリングを通して色々な体験をする中で覚悟も定まっていくものですので、最初は保護者が必要なよちよち歩き―ただ、少なくとも自分の足で歩く意志があり、向かう方向性が同じでなければ支援は出来ません。

    なお、“自分が演出していた”ことがわかると、「我慢と苦労」をするもしないも自分次第とわかりますので、希望が見えてくるわけです。





    5.IPによる妨害------------------------------------------------

    さて、話したいことを全て話さなければ聴くことは出来ません(出て行くものが出て行かなければ、「心のコップ」に入る余地がありません)。
    また、自分が語った事実を再構成してフィードバックされることで、自分がどのように自分を罠にはめているのかという理解も深まります。

    カウンセラーという鏡(当相談室では「世代間連鎖を映す鏡」になります)に映った相談者の姿をフィードバックしていきますと、これまでその方が立っていた“その方の常識(脳内母親の世界)”という岩盤に亀裂が入ります。すると、次のようなことが起こります。

    8.脳が戸惑い始め、そのことは脳を直接表す器官である眼に現れます。瞼が高速で瞬きし始めたり、時々本人も知らぬ間に眼がでんぐり返って白目を見せたりすることもあります。

    こうして自分の歩んできた脚本ストーリーの世界がひっくり返り始めると、そうはさせじと脳が逆襲を仕掛けてきます。

    9.あらぬ事を考えたり、時間を気にしだしたり、急に物音が気になり出したり、疑心暗鬼的に解釈したりします。

    10.さらに母親の実体に近づくと、言葉の意味がわからなくなったり、聞こえなくなったり、思考停止したり、突然トイレ休憩に立って中断したり、という妨害が始まり、

    11.さらに核心に近づくと、急に頭痛がしたり、体が重くなったり、急速に睡魔が襲ってきたりというあからさまな妨害に移行しますが、これはIPがかなり追い詰められている証拠です。

    これらが普段出てこないのは、その人が脚本人生(虚構)を歩いているからですが、本人が本当のことに気づきそうになると、本人に気づかせたくないために上記のようなことが起こります。
    ここに来て自分の中の抵抗勢力の力が強いことを初めて実感されるでしょう。





    6.妨害をはねのけて出てくるIC-----------------------------------

    初回面談の中で、実に上記のようなドラマが本人の中で展開されており、「小さいちゃん」はその全てを見て、聴いています。

    カウンセラーが本人の言動に惑わされずに、語られる事実から脚本を洞察する力があるのか、ちゃんと“本人”に“真実”を見せてくれるのか―そういう目でカウンセラーを見て、聴いています。

    また、“本人”は自分(小さいちゃん)と向き合う覚悟があるのか=時間を気にすることなく腹をくくって自分と向き合おうとしているか、ということも見ています。というのも、時間制限があれば「思考(脳内母親)+脚本」の連合軍は、“本人”をコントロールすることができるからです。

    このような経過の中で、カウンセラーが自分(小さいちゃん)の味方であり、かつIPにも惑わされないことがわかり、“本人”も「脳内母親+脚本」と闘おうとしていることがわかったとき、不意に「小さいちゃん」が出てきます。

    自分一人の時は、無意識に脚本人生を歩いていますので、「小さいちゃん」が出るチャンスはありませんが、外から「小さいちゃん」の支援者が現れて初めて「小さいちゃん」も安心して出てこられるわけで、これがカウンセラーの存在意義です。





    7.「継続した時間」が必要な理由-----------------------------------

    これらの“転換”が起こるには「継続した時間」が必要です。
    上記の変化が起こり始めるまでに、体験的に言えば5時間ほどはかかりますが、その後真実が見えて虚構が崩壊しそうになっても、“本人”は次から次へと無意識に自動修復をしていきます。

    語られたことを聞き流していると、相談者の方の脳は「黙認」(黙っていること=承認)と見なして勝手に修復を完了させていくわけです(黙っていること=承認、というのはハラスメント界の流儀です)。

    このようにカウンセリングの場であってもリアルタイムで自己洗脳していきますので、聞き流さず注意深くフィードバックをする必要があります。

    結果的に、平均すれば初回面談は8時間ほどがあっという間に過ぎてしまうわけで、カラオケボックスを利用する際はフリータイムをお願いしています。





    8.相談者の内部で起こっているバトル-----------------------------------

    このように初回面談から、相談者の方の内部では「小さいちゃん VS 脳内母親+脚本連合」のバトルは始まりますが、連合側をもっと詳しく言えば、

    ・自分の生きる姿を見てくれないなんてイヤだと叫ぶ「私を見てちゃん」
    ・自分の気持ちを母親にわかって欲しい「わかってちゃん」
    ・だから、脳内母親を創った「母親を諦めたくないちゃん」
    ・その脳内母親の虚構を維持するために生きる「脚本ちゃん」
    ・解きたくない謎を解き続けようとするだけの「謎解きゲームちゃん」
    ・代理母親を見つけては代理感情をぶつける「代償行為ちゃん」
    ・それらのチャイルドにパワーを送る「お母さん大好きちゃん」
    ・そして、存在不安を見たくない“本人”
    等々…

    “本人”が現実を見たくないわけですから、圧倒的に連合側優位なため、無意識に脚本人生を歩いていたわけですね。(なお、存在不安を見たくないために行うことは上記他に多々あります)
    初回で自分の自己洗脳のすごさを思い知り、思い知ることが本当のスタートになります。





    9.自分を知ることが「人間」を知ること------------------------------------------

    さて、初回面談後が本当のスタートとなります。

    相談者の方が身を置いている環境は、家庭であれ職場であれ、脚本が現実化している世界ですから、日常に戻ることは「脚本連合にとってのホームグラウンド」「小さいちゃんにとってのアウェイ」に戻ることになります。

    日常の全てが脚本の舞台なわけですから、瞬く間に呑み込まれて行ってしまうでしょう。思考も感情も混乱します。判断基準を失ってなすすべないまま大海に放り出された気持ちにもなるでしょう。

    ゲームや代償行為や感情爆発や、何度も何度も繰り返します。脳に踊らされて何度も何度も悔しいも思いをします。その都度その都度徐々に学びが深まり、自分の行為に気づくようになっていきます。

    正しい歩き方がわかっても、気づいたら以前の歩き方で歩いているように、癖というものはそう簡単に治るものではありません。気づいた瞬間に正しい歩き方に変える―その繰り返しを地道にやっていくだけです。

    大変そうに見えますね。
    まぁ実際大変なのですが(^^;)、苦しみながらも楽しいのです。というのも、ああ来たと思ったらこう来たかとか、瞬時に邪魔をしたり自動修復する仕方とか、気持ちを封じたり意識をそらしたりする仕方とか、自分が自分をどう罠にはめ、その自分がどう周りを巻き込み、自分を脚本に落とし込んでいくのか―その観察する目が育ってくるからです。

    そして、自分を深く知れば知るほど、自分は凄い、人間は凄い、と思えるようになってきます。「人間」を知る一番の近道は、実は自分を知ることなのです。





    10.「脱洗脳過程」の9年間------------------------------------------

    とはいえ、相手は言わば「洗脳されている脳」であり、しかも日々の言動で自己洗脳を強化しているわけですから、並大抵ではありません。口癖、思考の癖、表情、仕草、選んでいる衣食住の全てで自己洗脳を続けています。

    脚本書き換えのカウンセリングとは、家庭というサティアンでなされた洗脳の「脱洗脳過程」でもあり、カウンセリングによって「洗脳を解くには洗脳されたのと同じ期間かかる」ところを短縮しているとお考えください。それでも7~9年はかかるでしょう。

    7~9年というのは、私も実感している一つのスパンです。例えば何かに依存した場合も3年間深みに入っていき、底をついて1年どっぷりと苦しみ、そこから3年かけて這い上がり・・・依存症脱出に約7年はかかるようです。【ご参考:「7年転機」+「9年周期」で人生の転機を乗り切ろう


    それに、深海から急浮上しようとすると潜水病になるだけ。少し浮上して体を慣らし、また何かのきっかけで次の浮上へと向かう。
    当面の問題を乗り越えて、しばらくそこに止まろうとすることもあるでしょう。あるいは、もう随分見通しがきくようになったから自律できたと勘違いすることもあるでしょう。海上にぽっかりと顔を出して、抜けたと思ってそこに止まる人も居るでしょう。(まぁ、いずれも罠なんですが)

    それがいい悪いではなく、自律へ向かう旅は終わりなき旅ですから、どこで止まろうとも、また歩き出すかしないかも全てはその人の選択なのです。





    11.人が変化のバロメーター------------------------------------------

    それから、ただ苦しむだけの9年間ではありませんし、9年後にいきなり人生が変わるわけでもありません。その間にもどんどん人生は変化していきます。最もわかりやすいバロメーターは、人です。

    たとえば、母親が変われば、子どもは打てば響くように変化を始めます(子は自分の鏡ですから、自分は動かずに子(鏡に映っている自分)を動かそうと思っても無理なことがわかるでしょう)。

    また、去る人と出逢う人があります。脚本同士がかみ合って利用し合う人は去り、気持ちが通じ合う人が登場するでしょう。あるいは、これまでとても親しかった人がイヤになり、敬遠していた人とひょんなきっかけから近しくなったりします。

    脚本同士の役割分担で生きているハラスメント界では、その人に利用価値があると思っている間は追っ手を差し向けて妨害しようとしますが(これも自分が招いているわけですが)、その人が「気持ちと共にある人間」になってしまうと、「もうこっちへ来るな」と手のひら返しで拒絶します。

    というのも、感情こそが光ですから、闇に棲むハラスメント界の住人にとっては、蝋燭1本の光であってももはや闇ではなくなるので、そこに居られては迷惑なのです。それでも、自分の未練でハラスメント界にちょっかいだそうとすると、手痛いしっぺ返しを受けます。それが、自分はもはやそこに居るべき人間ではないことを悟るサインです。

    住む世界が変わっていくわけですから、人生が変わっていくのは自然な流れです。





    12.背骨の形成=共感力、人間力の形成-------------------------------------

    この9年間で起こることは次のようなことです。

    これまでのストーリー(常識)がひっくり返ることで過去の光景を虚飾なしの視点から見ることが出来、その視点を持つことで封じられていた感情が蘇り、それを声に出して実感する(=その感情を自分が受け止める)ことで、その感情は自分に同化して自分の背骨になります。

    リアルな感触や感情が蘇って衝撃を受けることもありますが、なぜリアルかというと、当時はその事実を理解したくなくて(親への絶望に繋がるため)、その出来事に伴う感情が瞬間冷凍されているからです。辛いけれどその感情を声に出して受け止める(=感情を“認知”してあげる)ことで、自分自身から疎外されていたその感情は自分の血肉となっていきます。

    自分が無意識にその感情を疎外している間は、その感情を呼び起こしそうな人や状況を避けようとしたり、そういう相手や状況に出逢うとパニックになったりしますが、その感情が自分のものとなれば、もはや避けるべき人や状況はなくなり、怖れが無くなるわけです。

    また、その出来事は“生もの”から“思い出”に変わって自分を形成する一部となり、感情を受け入れた分、人への共感能力が高まります。
    こうして背骨が出来た分、その背骨で受け止められる感情が蘇り、その感情を受け止めることでさらに背骨が形成され、豊かな人間性(人間力)が形成されていくことになります。





    13.「自信」とは自分(小さいちゃん)が自分を信じること----------

    また、「実感」することで、IPによる「ダミー感情」や、脚本舞台上の「ニセモノ感情」を見破ることが出来るようになります。これが舞台を下りられる条件で(というか舞台の上で演技しているのが馬鹿馬鹿しくなり)、背骨が出来れば「操り人形」から「人間」になり、自分の気持ちでどこへでも歩いて行けるようになるわけです。

    このように背骨が出来ると自分の気持ち主体に歩いて行くことが出来るようになるので、そうはさせじと脳が邪魔します。それは、気持ちを言葉に出させないこと。

    気持ちを声に出すと、それを「小さいちゃん」も聴くことが出来て、「そうだよ!」と“実感”が湧いてきます。声に出すと言うことは、“本人”が「小さいちゃん」(感情)に出てきていいよ、受け止めるよ、という合図なのです。なので、声に出すことで“実感”が出てくるわけですね。

    「無駄」「無意味」「恥ずかしい」「面倒くさい」「難しい」「無理」と言う脳(思考)の妨害にめげずに、気持ちを言ったり、気持ちで行動することが、自分と小さいちゃんの信頼を形成していきます。この積み重ねで、自分(小さいちゃん)が自分を信じるようになることを「自信」と言うわけです。





    14.実行と実感が自分を変える-------------------------------------

    黙読よりも音読の方が理解が深くなるのは、脳だけの理解ではなく体で理解するからでしょう。IP(に支配された脳)による理解ではなく、「小さいちゃん」も聴いて実感と共に理解するので、しっかりした理解になるのでしょう。

    日本の鉄道の優秀さは世界に知られていますが、運行の正確さや無事故を支えているのは「指差呼称」でしょう。目で見るだけではなく、声を出し指差して体で確認することで、確認が形骸化したものではなく実を伴ったものになります。

    脳だけではなく、声と体(=五感=小さいちゃん)を使うことが、虚を実にすることなのです。

    カウンセリングなどで自分を変えていく場合でも同じ。いくら本を読んでも変わらないのは、気持ちを声に出したり、気持ちのままに行動したりという“実行”がないからです。

    “実行”することで「小さいちゃん」と自分が一体化していきますので、逆にそうはさせじと、IP(脳)は本人に「わかったつもり」にさせて実行させようとしません。そして、実を伴わぬ虚のままに(虚構の中に)本人を留め置こうとします。

    頭で理解しても変わることは出来ません。気持ちを声に出そうとするとピタッと止まる人、エンプティチェアに踏み込めない人などいらっしゃいます。それが出来るようになるまで、ゆっくりと背骨を育てていくことになりますが、“実行”することで変化は訪れます。

    これまで、カウンセリング内容を詳細にフィードバックしたこともありますが、大切なのは、面談や電話カウンセリングなど現場での“体験”です。フィードバックも、現場でのフィードバックで十分と感じています。





    15.「小さいちゃん」の救済と「脚本ちゃん」の苦労の理解---------
    自律とは、「母親のための脚本」から「自分のための脚本」に変わることを言いますが、「脚本ちゃん」から脚本を引き継ぐには次の2つの条件が必要です。
    1.背骨を作ること
    2.「脚本ちゃん」の苦労を知ること。

    1―脚本ちゃんも、もう疲れたよと思っていることもありますが、背骨が出来ていない本人にバトンタッチは出来ません。

    2-自分の脚本を知らないのは自分自身です。それがどんな役であろうとも精一杯演じてきたわけです。やはり舞台を下りるときは「よくやった」とスタンディングオベーションで終えたいもの。だから、脚本がわかったからもう次へ行きたいと思ってもそうは問屋が卸しません。それに、引き継ぎとは、すべからく前任者の苦労を知ってこそ引き継ぎ完了となります。

    これらが次のように進みます。
    既出の通り、背骨が成長すれば、その背骨に耐えられる次の感情が出てきたり、思いも寄らなかった記憶が蘇ってきたりして、タマネギの皮をむくように一皮むけば次の埋もれていた感情が出てくるわけですが、それを実感することが「小さいちゃん」の救済になるわけです。

    そして、その感情を実感することで、こういう感情まで封じて頑張っていたのかと「脚本ちゃん」の苦労を深く理解することになるのです。つまり、この9年間のプロセスは、「小さいちゃん」の救済と「脚本ちゃん」の苦労の理解が同時並行で進む期間なのです。

    一方、その間も「脳内母親」は自動実行で自分を落とし込み続けてきますし、脚本も人を巻き込んで演出を続けるでしょう。けれど、それに気づける目を持っていますから、その自分を観察することも出来る―前述のようにこの9年間は自分を深く知る期間であり、人を巻き込む自分のすごさを知る期間でもあるのです。自分を深く知り、自分のすごさを知ることが人間を深く知ることになります。

    この9年間が、自分を通して「人間」を学ぶ機会だと捉えると楽しくないですか?





    16.最後のトライ-------------------------------------

    さて、自分の変化を実感すると、人は変わることが出来るとわかります。ここで、もしかすると親も変われるかも…と思うのです。さらに、ここまで変わった自分であれば、もしかすると親を救えるかもしれないと、再び親に立ち向かいに行きます。

    (変えようと思っている時点でハラスメント界どっぷりになっているわけですが…ほんと、とことん諦めない「諦めないチャイルド」の気が済まなければ次に行けません)

    相手は実の親であることもあれば、他人(代理親)であることもあります(相手が男性であれ、「代理母」と見なしています)。この時は、どっぷりとハラスメント界に逆戻りしますので、本人も「なぜここまできたのに・・・」と思ったりするわけですが、これも「気が済まないと次にいけない」ので必要なプロセスなのです。

    カウンセリングがプッツリ切れるときは、こういう時期だったりします。そして、1年くらい経ってカウンセリングに戻ってきたときはズタボロ状態。本人はもう少しで浮上と言うときに、日も射さぬディープな深海(ハラスメント界)に舞い戻ったのでボロボロになっていますが、それが後退ではなく誰もが通る道であり成長していることがわかると元気復活。

    まぁ、やるだけやらなければ気が済まず、次に行けませんから、こちらは気が済んだらまた始めましょうというつもりで居ます。





    17.「お母さんを諦めたくないチャイルド」を抱きしめる----------------------

    そして、本当に変わりようがないことをボロボロになって思い知るか、あるいはこれ以上追い詰めたら相手が壊れてしまうか―というところまでさせてしまうのが、「お母さんを諦めたくないチャイルド」です。

    そう、ラスボスは、実は「脳内母親」ではなく「お母さんを諦めたくないチャイルド」であり、あなた自身です。

    こんなにも諦めたくなかったんだね、とその子の存在を認め、その子を本当に実感して自分が抱きしめたときに大泣きし、母子分離がなされ、ハラスメント界から自律界への旅立ちがなされます。

    が、もう一つ関門があります。





    18.「淋しさ」を抱きしめる----------------------

    <14.実行と実感が自分を変える>で 『IP(脳)は本人に「わかったつもり」にさせて実行させようとしません』と書きましたが、実行部隊は脳であっても、その脳に指令を出していたのは、実は「お母さんを諦めたくないチャイルド」です。

    なぜ、「お母さんを諦めたくないチャイルド」が気持ちを声に出させず“実感”させようとしないのか。その究極は、「淋しい」という気持ちを認めたくないからです。淋しさを感じると、赤ちゃんの時に感じた淋しさに辿り着いてしまいます。

    その「淋しい気持ち」は、親に人間らしい反応を感じなかった違和感や嫌悪感、親が自分を見ていない空しさや見捨てられ感、この世界に血の通った人が居ないという茫漠たる孤独感や絶望感、自分の存在が誰にも支えられていないという存在不安―それらが全て含まれたものであり、それを実感するということは、「母親は自分と繋がれない存在だ」ということを認めてしまうこと。

    認めてしまった時点でいわば「母なき子」になってしまい、それこそ絶望ですので、諦めるわけにはいかなかったわけです。

    だから、「繋がれない存在」であるよりは、鬼でも悪魔でも幽霊でも冷酷でもわがままでも天然でも、関われる要素を持つ「脳内母親」を創ってしまうわけです。たとえば、憎み合っても嫌悪し合っても厄介に思っても、そこには、たとえば「憎しみ」という“関係性”が出来るわけですから、「無関係」よりはよほどいい。

    そして、一方で存在不安をちらつかせて、存在不安を見ないように追い立てるわけですが、その目的はゆったりと自分と向き合わせないため。その究極の目的は、赤ちゃんの頃に感じた「淋しさ」を感じさせないためです。

    「お母さんを諦めたくないチャイルド」を抱きしめた後は、「淋しさ」を感じてよい許可が下りますので、淋しさが襲ってくるでしょう。
    淋しさを抱えたチャイルド(淋しいちゃん)を無視していたのは、他ならぬ自分自身。だから、淋しかったのです。

    抱きしめてあげて下さい。




    -------------------------------------------------------------------
    さらっと書きましたが、いかがでしょうか。半端な9年間ではありませんが、素晴らしい9年間です。本当のカウンセリングは、この9年間のプロセスを言い、初回面談はそのカウンセリングプロセスのスタートラインに立つために必要なものなのです。

    そして、これらの自分との格闘のプロセスを経て、「自分(小さいちゃん)が自分(本人)を信じる」こと―それこそが「自信」であり、その時には何事にも動ぜず、思いのままに生きられる自分がそこにいるでしょう。





    19.日常で出来ること---------------------------------------------

    以上が、ごく大雑把ですが当相談室のカウンセリングの流れです。

    カウンセリングをすれば楽になるのではなく、「自分との闘い」が始まるわけです。そして、「自分との闘い」が最も難儀なので、普通は自分と闘おうとはせず、親も含めて人と闘っているわけです。

    自分と闘うとはどういうことか、ちなみに次のことを実行してみてください。

    ・たとえば、ふと青空を見て「外に出たいなー」と思ったら外に出る。当てがなくていい散歩をして、五感で感じる。
    ・まず、外に出て感じたことを声に出してつぶやいてみる。「あー、気持ちいい」「晴れててスカッとする」「暖かいなー(冷たいなー)」・・・五感でキャッチしたことを感じたままに言葉にしてみて下さい。
    ・その後も、歩きながら五感に触れた感覚と、そこから湧いてくる感情に意識を向けてみて下さい。声に出したくなったら、言葉にして言ってみて下さい。その時出せない状況でも、後で一人になって思い返して声に出すことで実感してみて下さい。
    ・悲しさや寂しさ、空しさなどが出てくるかもしれません。悔しかったことや恥ずかしかったことなど思い出すかもしれません。それも普通に声に出してください―「悲しいなぁ」とか。その気持ちがある間、繰り返しつぶやいているうちに軽くなっていくと思います。

    ・脳はあれこれ言って妨害してくるでしょう。
    「そんなことして何になる」
    「やるだけ無駄」
    「意味がない」
    「馬鹿馬鹿しい」
    「宗教か」
    「今そんなことしてる場合か」
    「他にやることあるだろう」
    「片付けしたのか」
    等々、思考がわんさか出てくると思います。

    ・グルグル思考が出てくれば来るほど「脳内母親」による妨害が強いと言うことで、その目的はただ一つ、本人を気持ちのままに動かさないことですから、思考グルグルになったときは逆に「GO!(やる)」ということです。

    ・また、「面倒くさい」というダミー感情や、「頭が痛い」「体が重い」といったダミー感覚で攻撃してくると思います。不意に睡魔が襲ってくることもあります。そのときも、「痛い痛い」「だるいなぁ」「眠いなぁ」と声に出しつつ、まずは一歩外に出てみてください。歩いているうちに痛みや重さ、眠気が取れてきたりします。

    ・これらの思考やダミー感覚・感情に負けて行動できなければ、脳内母親の支配が強まり、行動できればあなたと「小さいちゃん」の信頼が強まっていきます。

    ・それができるようになったら、カラオケボックスで自分の気持ちに合うような歌を思いっきり一人で歌ってみたり、小さい頃にほしくって買ってもらえなかったもの(かわいい筆箱など、些細なものでかまいません)などを恥ずかしがらずに(小さいちゃんのために)買ってあげるのもいいでしょう。

    ・そして、それらのすべての過程で自分自身を観察し、思い立ったときどのような思考が割り込んできたか、行動しようとしてどのような感覚や感情が出てきたか、実際歩いている最中や歩いた後はどうだったか、記録してみてください。

    何でもないことのように思えますが、このことに挑戦する中で、いろいろな気づきが得られると思います。また、自分がいかに脳(内母親)に支配されているかもわかるでしょう。


    こういう体験を積むことで、自分がいかに脳に支配されていたかわかって自分と向き合う覚悟が出来ていきます。体験することで手応えを感じ、実感して初めて危機感が深まり、それらが覚悟を定めていくわけです。

    一方で、先を焦ることは脳内母親の罠に落ちることになります。焦ったところで変われるものではないことは、9年間のプロセスを見ればわかると思います。

    私どもはここにおりますし、いつでも承ることが出来ます。

    まずは経験し、自分を観察してみて下さい。




    尚、「芳節」の記事の冒頭にあるとおり、英司の方はまだまだやることがあり新規の方は当面控えさせていただきますので、眞智子専用フォーム(女性のみ)からお申込みください。



    大丈夫。 一歩一歩、歩いていれば行きたい所に行けます。
    急がず焦らずていねいに参りましょう。


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    【2018/04/11 09:30】 | 相談依頼(女性のみ)
    【タグ】 カウンセリング  人生脚本  自律  インナーチャイルド  脚本チャイルド  代理親  存在不安  執着  ダミー感情  
    トラックバック(0) |
    いろいろと乗り越えたつもりでも、更に深いところの棚卸しが待っています。

    そして、それはやっぱり母親に繋がっていきます。

    そのたびに、自分を選び、その道を信じる、信じて進むのです。

    脳内親の指令(べき、ねば)や

    脳内親の脅し(罪悪感、恐怖)に操られないでください。





    道はいつだって整理整頓されてはいませんから

    頭でどれほど理解して

    どれほど分析したところでそのとおりに進みません。

    葛藤は葛藤で

    混沌は混沌で

    しっかり味わって

    それを外から眺めて

    親からの連鎖を思い知り

    自分にがっかりしてうんざりして

    その自分を捨てる(親を捨てる)と決意して

    新たな行動が始まります。





    この過程を、一足飛びに進もうとしても必ずつまづきます。

    けど、めげないでください。

    つまづいた自分を省みてまた進めば良いのです。





    自分を外から眺める癖をつけてください。

    人からどう思われるということではありません。

    自分を客観的に見る癖です。

    もっともらしい感情が、実は脚本感情だったり

    ICを利用した脚本が、違う解釈をさせていたり

    あらゆる手段で、無意識が親を庇っていることも見えてきます。





    ダメだとレッテルを貼らないことです。

    「まだこんなところに居るのか」と絶望するのは脳の仕業。

    「まだこんなところに居る」という事実はまっすぐに見て、

    「ここまでの道のり」も切符としてその手に握り、

    諦めないで自分を愛していきましょう。





    裁縫が好きなのに針を持てなかった人が

    今では素晴らしい作品を次々生み出しています。


    もう生きる力がないと泣き崩れていた人が、今は天職を楽しんでます。


    声が出ないと言っていた人が

    歌うことで発声が変わり自信が湧いていきました。


    親に奪われ自信を持てなかった人が

    子どもの頃の夏休みの課題に挑戦して喜びと達成感を持ちました。


    ウィンドウショッピングなんて無駄だと思っていた人が

    楽しみや喜びを感じるようになりました。


    自分で洋服を選べなかった人が、選んで買うようになりました。


    親にお金を渡していた人が、家を出て自分の為に稼ぐようになりました。


    スケジュールを埋めないと落ち着かない人が、

    何もない1日を楽しめるようになりました。


    スケジュールを決められない人が、

    好き嫌いで予定を決めて楽しむようになりました。


    「言えない」と思い込んでいた人たちが

    ロールプレイ体験を積んで生活サイクルが変わりました。


    思いっきり喧嘩をしちゃったけど

    わだかまりが消えて仲良くなりました。


    相手を客観的に見れるようになり

    様々な執着や衝動を手放せるようになりました。


    全く思い出せなかった小さい頃の記憶が蘇り、棚卸しが進んでいきました。



    それらの詳細は書けませんが、

    自分を救う!

    自分を諦めない!

    この意志を持ち続けて頑張った日々。

    時には、足元をすくわれるような出来事に出会い、

    時には、辛い別れを経験し、

    投げ出したくなったりしたこともありながらも、諦めなかった人々。

    彼らは自分の脚本がわかりますから、“悔しさ”がわいてきます。

    まずは親への“悔しさ”と“がっかり”

    次に、脚本に乗っ取られて生きている自分への“悔しさ”と“がっかり”

    “がっかり”を見ないようにして、親をかばい続けてきたことにも“がっかり”

    さらに深いところで、自分を見つめてゆくことになっていきます。





    そうして、脳内親と戦うコツがその人なりにわかるようになっていきました。

    気持ちで行動出来るようになっていきました。

    ICが出た後の“脳&脚本”の逆襲にも感度が働くようになっていきました。

    翻弄されていたこれまでと違って、

    客観的に事実を見つめられるようになっていいました。





    “事実を知る”

    そして

    “事実を見る”

    “気持ちを気持ちのまま感じる”

    誰もかばわず(代理親にした誰かを庇わず)

    言い訳もせず(脳内親を庇わず)

    誰のせいにもしないで“気持ち”を受け止める。

    その時、

    “自分を生きる喜び”で満たされていることでしょう。





    諦めないで自分を慈しんでいきましょう。



    ハラスメント界にいるのは自分自身
    ハラッサーとハラッシーのいたちごっこ
    いたちごっこから降りる
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    【2017/10/24 09:00】 | 自分との闘い
    【タグ】 インナーチャイルド  怒り  存在不安    カウンセリング  脚本  生き癖  過剰反応  
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    《振り返りメールより一部ご紹介》

    カウンセリングを始めてからまもない方の感想の一部を紹介します。
    事例は違っても、この文章に共感する人は多いと思います。
    今はピンと来ていない人も、心の声をストレートに口に出す心地良さを体験される日が来ますように。


    -----------ここから

    今回のカウンセリングは今までと明らかに違いました。
    まず
    自分の心の声を
    まっすぐ言葉にできたことは自分でも驚きでした。

    今までは
    この声が感じられなくて
    カウンセリングが終わったあとで
    ものすごく恥ずかしくなったり
    後悔することがあったのですが
    今回は不思議と恥ずかしさや後悔などは感じなかったです。

    自分の気持ちを表現できたという発見と嬉しさと驚きが大きかったです。


    私生活でも
    考えるのではなく
    感じたままの声を表現するように意識するようになりました。

    聞こえてこないこともありますが
    とにかく考えず
    言葉にするようにしていると
    以前より楽になったようにも思います。


    Aさんの事を考えると
    信じられなくらい動悸が走ることもありますが
    その時の気持ちを言葉に出し続けると自然と動悸はおさまりました。

    代理親という感覚は
    まだ実感として受け入れられていない気がします。
    手放すことはどうしたら出来るのか?
    この感覚も
    いつか「これか!」と思える日が来ることを願っています。


    ほんと少しずつですね。
    でも確実に前に進んでますよね。
    そう信じたいし信じられるようになってきました。
    またよろしくお願いします。

    --------ここまで





    「自分の気持ちを表現できたという発見と嬉しさと驚き」
    「自分を信じられるようになってきた」
    この二つは大きいですね。

    また、「手放すことはどうしたら出来るのか?」という問いを持ちながら、「この感覚もいつか、これか!と思える日が来ることを願っています。」という自分で手に入れて感じることを選択していますね。
    自律に向かう姿勢を維持されています。




    自分の生き癖や執着に気付く
    子育てが苦しい~(子どもはもっと苦しい)
    どっち見てますか
    アサーティブなあり方
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    【2015/11/09 15:24】 | カウンセリング
    【タグ】 インナーチャイルド  人生脚本  代理親  自律  自信  カウンセリング  
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    お昼にカラオケボックスでお会いしたAさんは、開口一番「動けないんです・・・」と暗い声で言われました。・・・そして、夜には笑顔で晴れやかなAさんになって帰って行かれました。

    どのような落とし穴があってそうなったのか、参考になる事例だと思いましたので、Aさんの許可を得て掲載させていただきます。
    ★自立支援担当サポーター------------------

    Aさんは母子家庭で、ずっと働いてきたのですが、契約期限が切れるのを機会に、少し貯蓄もあるので数ヶ月はのんびりしようと思い退職しました。

    母子家庭のちょっとした手続きがあり市役所に行くと、母子家庭の自立支援担当のサポーターがやってきました。
    「どうぞ、こちらへ。」―物腰柔らかく誘われ、(なんだろう)と思いながらサポーターについてゆきました。


    「あなたはまっすぐ来る道を、わざわざ遠回りしてしまったのですね~。」
    「それに気がつかなかったのですか~?」
    「自分でお金かけて資格取っちゃったの~?」
    「ここはね、月に10万もらいながら、色々な資格を受けられるのよ~。」
    「そのこと知らなかったの?」
    「あらあら、損しちゃったのね~。」
    「次のお仕事決めているの?」
    「正社員は無理!と思っていちゃあねえ。」
    「私もねえ、この仕事しながら、子育てやら大変だったわー。」
    「フルタイムで働きながら、介護もしてるの。」
    「そうそう、介護と言えば、老後のこととか考えているの?」

    (云々)

    「でも、会えて本当に良かったわ。」
    「無駄にしないで、ぜひこのままハローワークに行ってね~。」


    Aさんは、その後、ハローワークで無意識に正社員を検索していました。
    不意にそんな自分に気がついてびっくりしました。フルタイムで働くには、まだ色々な条件が整っていませんから。

    一方で、サポーターと会ってから気持ちが沈んで、毎晩、缶ビールを飲むようになりました。
    動けない・・もう動けない・・・何も出来ない・・・

    飲むたびに自分を責めては罪悪感に襲われていました。




    ★「楽しんではいけない」脚本----------------

    Aさんから、カウンセリングの始まりで出た言葉は「動けないんです・・・」でした。

    カ「ごはん作ってるのは?」→A「私です。」
    カ「せんたくしてるのは?」→A「私です。」 
    カ「買い物に行くのは?」→A「私です。」
    カ「毎食の洗い物は?」→A「私です。」
    カ「洗濯たたみは?」→A「私です。」
    カ「ゴミだしは?」→A「私です。」
    カ「トイレ掃除は?」→A「私です。」
    カ「風呂掃除は?」→A「私です。」

    カ「主婦としてやることはやっていますね。お休み中だからそれで十分では。」
    A「あら?」

    A「・・・そういえば、1月には近隣のツアー旅行に出かけました。一泊二日の旅もしているし、2月はスキー旅行もしてるし、西の方に新幹線旅行もしているし、3月まで結構動いています。」
    カ「精力的ですね。楽しかったですか?」
    A「楽しかったです。」

    楽しかったことを話して、それらの思い出が蘇ってきたようでした。

    カ「母子生活だからもっと苦労しなくては! という魔法にかかってしまったのですね。」
    A「ほんとうだわぁ。すっかり忘れていました。」


    どうやら、Aさんには「楽しんではいけない」脚本と、「出来てはいけない」脚本があるようです。脚本ちゃんとしては、普通に出来ていることが、出来ていないことになってしまい、楽しんだことは脳内親に見せるわけにはいかないので記憶から消し去るわけですね。

    脚本ちゃんとしては、頑張って「出来ないでいる姿」を脳内親に見せたいですから、IPを使って「動いていない(=出来ない)自分」を責めて、ますます動けないループに追い込むわけです。




    ★「楽しくお酒を飲んではいけない」脚本-------

    A「罪悪感でおいしくないビールを飲んでは、落ち込む繰り返しでした。ビールなんか飲んで・・・。」
    カ「ビール飲んだらダメですか?」
    A「え?」
    カ「たとえば、私が一日の終わりにビール飲みたいなってダメですか?」
    A「だめじゃないです。」
    カ「ついでにギター弾いていい気分で歌いたいんですけど、ダメですか?」
    A「わぁ、いいですね!楽しそうです。」(わくわくした様子と笑顔)
    カ「一日の終わりに、自分にお疲れっておいしいビール飲んでいいですよね。」
    A「そうですよねえ。」(にこにこ)

    カ「なんでそんなにわびしく飲むのかな?」
    A「だって、お酒ですよー。」
    カ「お酒を楽しく飲んで、楽しく生きてる人は一杯いますよ。どうやら、お酒を飲むことがいけないんですね。」

    A「ああ!! 母が『お酒なんか飲んで!!』と言ったことを思い出しました。もう、大人なのに、すごく悪いことをした気持ちですっごく嫌~でした。」

    友人となら一緒にお酒を飲めるAさんですが、一人で飲むと、脳内親と付き合うことになり、自動的に『すごく悪いことをした気持ち』になっていたのでしょう。


    A「せっかくだもの、楽しいお酒を飲みます!」
    カ「そうですよ。アルコール中毒でもないのに、罪悪感に満たされて飲むなんて、ビールが可哀想です(冗談)。そんな風に飲む自分が可哀想です。」
    A「ああ!なんか軽くなりました。動けなかった自分がいません。」




    ★ロールプレイ---------------------------

    さて、「のんびりしてもいい」「楽しくお酒を飲んでもいい」ところにたどり着いたところで、そもそもこの罪悪感や自責の念を起こさせたきっかけ―サポーターとのことを整理しておかなければなりません。

    サポーターは善意なのでしょうけれど、よく聞くとAさんに対して「ダメだ」と責める言葉と、将来の不安を呼び起こす言葉、そして働けというメッセージのオンパレードです。

    そのサポーターが、知らず知らず代理親になってしまっていたのでしょう。ハローワークで正社員を検索したのは,脳内親にその姿を見せたい脚本ちゃん。

    「IPに支配されて、脚本ちゃんが自動実行しちゃったのね。」と言うと、
    「なるほど!本当に自動実行だわ。」と、驚いていました。


    そして、その時のAさんを救うために、ロールプレイをしました。
    テーブルにあったティッシュの箱をサポーターに見立てて、私は声優をやりました。主役のAさんも、好演でした。^^

    その後のAさんは、笑顔を取り戻しました。


    KOKIA 0からの始まり


    KOKIAさん『0からの始まり』の歌詞

    ねぇ 恐いよね 全てを手放すって

    それでも進んでかなくちゃ ゼロからの始まり

    あ~何度でも あ~立ち上がる

    あ~力強い 勇気を下さい




    自分の生き癖や執着に気付く
    ハラッサーはもともとはハラッシー
    壁(鏡)になること
    アサーティブなあり方
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    【2013/04/12 20:30】 | 人生脚本
    【タグ】 人生脚本  脳内親  代理親  罪悪感  自動実行  インナーペアレンツ  脚本ちゃん  カウンセリング  
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    シーズンさん
    中尾真智子
    ほほーい!
    楽しんでよしっ!(^^)v


    ででーん
    シーズン
    全員、セーフぅ。

    楽しんで、よし!

    Re: \(^o^)/
    中尾真智子
    私は巻き込まれてないので、だいじょう(^^)vですよー。

    \(^o^)/
    すみれ

    >コメントした後、しばらく真智子先生と距離を置きたくなって、したいように過ごして、昨晩寝ようとしたらチャイルドが、
    《そろそろ見に行ってみたら(*^_^*)》
    というので見に来ました。
    〔あ~真智子先生のコメントがある~(>_<)\(^o^)/〕
    と、すごく嬉しかったです。
    >先生の指摘通りIPの逆襲だったのですが、わからない私に色々気付かせるために、チャイルドはそれを利用したみたいです。真智子先生を巻き込み(-.-;)すごい奴です(^_^;)私のチャイルドは図太く、たくましい奴なんですね(>_<)知らなかった(^_^;)
    >なんか真智子先生を利用したみたいでごめんなさいm(_ _)m
    >真智子先生のブログを見ない間、秀司先生のブログの《ひでし君》に共感して大泣きしたり、過去のことを思い出して絶望したり、私を支配できると思っている人からの知らせが来たり、色々気付くためのいい時間になりました。
    >真智子先生のコメントで更に気付きが進んで、現実はけして幸せに見えないけど、チャイルド的には幸せらしく、今は私もチャイルドに便乗して、幸せな気分を味わっています。ありがとうございました(*^_^*)




    すみれさん
    中尾真智子
    >前の記事、この記事にコメントしたことが、ずっと引っ掛かっていました。

    ほえ?

    >自分が反応したからとか、似た体験談とか、ここでコメントするのは違うなという思いが、コメント後、強くなりました。

    あらら。これはIPの逆襲では。

    >それは自分がわかっていたらいいことで、他人に話すことじゃなくて、それをキッカケに、自分に向き合うチャンスなんだと思いました。

    ネットで共有出来ることは素晴らしいと思いすよー。

    >コメントする時は気を付けます。

    私としては、なんも問題ないですよー。

    http://nakaosodansitu.blog21.fc2.com/blog-entry-1990.html
    より『』部は抜粋
    『ブログで自分の気持ちを吐露される方がいらっしゃるのは、この場が安全基地になっているからだと思います。その方々は、「Iメッセージ」で自分のことを書かれているだけで誰を批判しているものでもありません。
    そういう方々が、ようやく気持ちをはき出す場を見つけた。』
    にあるように、
    私も、皆さんが安心して書き込める場所だったら嬉しいです。^^


    すみれさん
    中尾真智子
    >少し前に、記事と似たようなことがありました。

    似たようなことを想起して、じっくり見直されたのですね。よかったよかった。^^

    いせびあんさん
    中尾真智子
    >でも,この記事を読んで前へ進んじゃダメってストップがかかっているのかな?と思い始めた。

    ゆっくりなんだけど、焦らずなんだけど、そうはいっても人生は短いですもんね。^^

    すみませんでした。
    すみれ
    >前の記事、この記事にコメントしたことが、ずっと引っ掛かっていました。
    >自分が反応したからとか、似た体験談とか、ここでコメントするのは違うなという思いが、コメント後、強くなりました。
    >それは自分がわかっていたらいいことで、他人に話すことじゃなくて、それをキッカケに、自分に向き合うチャンスなんだと思いました。
    >コメントする時は気を付けます。




    ありがとうございます。
    すみれ

    >少し前に、記事と似たようなことがありました。私の場合は勤め先の上司でしたが、〈言われた通りにしなくては!〉という気持ちと、《この人はそう思うんだ。でも、そうするかは、私の自由なのでは?》と思う気持ちがごちゃ混ぜになって、くたくたになりました。色々《できない!》という気持ちが強かったです。
    >苦労しなくてはいけないと、楽しんだ記憶を消すこともあるので、その時の沈んだ気持ちは受け入れつつ、自分がしたいことをして、楽しんだことを思い出し、それを独り言で呟いています。そうすると落ち着いてくるみたいです。似たようなことを、以前お世話になった方にしていただいたので、それを最近思い出して一人でやっています。
    >この記事もそうですが、焦らなくても、必要なことは、必要な時に知ることができるんですね。嬉しい\(^o^)/ありがとうございます(*^_^*)




    おーーなんてタイムリー。
    いせびあん
    ちょうど人と会ってから自分を責めていました。ああ。
    楽になりたいのに。

    気がつくと我慢しているーー。我慢は本当に得意。

    でも,この記事を読んで前へ進んじゃダメってストップがかかっているのかな?と思い始めた。

    真智子さん,チャンスをうかがって前へ進みます。

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    あるエピソードより、Mさんの表層意識が語られました。
    (ご本人の了解を得て記載しております。)


    ・妹が可愛いし大好きです。
    ・妹とお母さんがべったりだから、妹からメールが来ても返事を出せません。
    ・妹に、私の気持ちを言っても、妹は中立に立とうとするから、そこに母を感じてしまいます。
    ・妹を板ばさみにしちゃいけない、板ばさみになって欲しくない、したくないのです。


    とても冷静で明晰な女性です。母親と妹が母子カプセルにあることも認めながら、遠くから介入せず、自律に向かっています。

    ですが、やりとりから強烈な忍耐を感じたので、幼稚園くらいまで遡ってもらいました。







    ★Mさんの潜在意識(インナーチャイルド)

    おかあさんかえして…

    おかあさんとらないで…

    おねえちゃんじゃないわたしをみて…

    わたしもいっしょにねて…

    わたしもだっこして…

    わたしもひざのうえでだっこして…

    いもうとがぜんぶもってっちゃった…

    いもうとなんかいなくなればいい…

    ついてこないで…

    こわい(ついてこられることが)…

    ずるい…

    いもうとはずっとちいさくて、わたしはずっとおかあさんにくっつけない…

    おかあさんにさわってほしい…

    おかあさんになきつきたい…

    いっしょにねたい…

    がまんばっかりだった…





    子どものように泣きじゃくっていました。妹に対して言い始めた言葉は、全部お母さんに言いたいことですね。

    Mさんは、妹さんが大好きだから、お母さんが大好きだから、ずっと我慢して、二人の関係を守って来たのです。





    1)表層意識は、これらの感情を封じ込めていました。
    2)表層意識は「べき」「ねば」を隠し持っていたりします。
    3)表層意識でどれだけわかっても、気持ちで感じることとは全く別のレベル、違う世界です。





    10年向き合ってきたMさん、カウンセリングも紆余曲折ありながら順調にすすんできました。
    思考から、感情に入るこつもわかってきた。
    でも、恐いが残っていた。
    「恐い」を大元を思い出せてしまったが、恐くて恐くてたまらない。

    Mさんは、この後、勇気を出して、一番恐い記憶と対決するエンプティに入りました。

    2時間に渡るエンプティの後、「恐い」が小さくなって、紙風船になってお空に飛ばしてしまいました。




    ふたりの娘 KOKIA


    歌詞
    KOKIAさん『二人の娘』の歌詞



    どっち見てますか
    心のコップがいっぱいの親御さん
    自分の生き癖や執着に気付く
    ハラッサーはもともとはハラッシー
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    【2013/04/01 21:07】 | チャイルド
    【タグ】 インナーチャイルド  エンプテイ  思考    カウンセリング  
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    Re: タイトルなし
    中尾真智子
    > 今はちょうど、お互いに距離を取っているので干渉はされることはまずないのですが、事あるごとにこんな事を思い出して辛いです。

    現実に距離をとっていても、親が住み着いているので辛いですね。
    脳内親との対決と、こうめさん自身の癒しが進むといいなぁ。


    こうめ
    実妹が生まれてから、ずっと孤独だった。仲違いすると母はよく、「あなたのために生んだのよ」と言っていたけれど…。愛情を独り占めして生意気になってく妹。そんな妹を見て、疎外感ばかりが募る私。私もコメントにあるように張り倒されたり蹴られたりとかしょっ中でした。妹がケンカをふっかけてきても何故だか私のせいにされていたし。妹が正義で、妹中心に世界が回ってるって感じで。何かを頑張っても私の事なんて見てくれない。(お金になる事以外は)趣味や興味全般にケチをつける。それが日常化していたから、妹はいつしか私を見下すようになっていました。もう家族の誰も信じられなくなって、孤立して、最後は家を出ました。出たら出たで追いかけてくるんですよね。何かにつけて、自分の身の上に起こった不具合を母妹揃って私が居なくなったせいにして。自分が蒔いた種でしょうに。
    家を出るとき「自らを省みてくださいね」と手紙をかいたのですが、効果は微妙で、一時期聖書の言葉に逃げていました。(行動は全く伴っていませんが)
    私が子供を生んだ時、「ふたりめが出来たら平等に育てるのよ」なんて。どの口が言うの?って呆れてしまいました。散々女性性も否定されて生きてきましたし、子供が授かる行為をした私は汚いと妹が言っていたそうで。(そんな妹も子供はいます)そんな人に言われてもね。それに万が一、子供に対して母と同じことをしてしまったら嫌なので、次は考えられません…。(これって脚本にしてやられたのかな?)

    今はちょうど、お互いに距離を取っているので干渉はされることはまずないのですが、事あるごとにこんな事を思い出して辛いです。

    すみれさん
    中尾真智子

    > >辛いのは私だけじゃないんですね(ToT)

    そーですよー。(ToT)


    すみれ

    >記事を読んだ時、ちょうど母と妹、私の関係を思い返していて、しんどくて、記事を読みたいけど読めない状態でした。
    >自分の中でわかってきたら、すんなり読めました。わかりたくなかったんだと思います。
    >私も、我慢ばっかり…でした。
    >2つ違いの妹が生まれた日の記憶があり、もう甘えられないんだ…って思ったなぁ、と思い出しました。
    >辛いのは私だけじゃないんですね(ToT)




    Re: 妹
    中尾真智子
    > チャイルド噴出…泣いて泣いて
    > 妹に対する気持ちの奥に、母への思いを見つけて、更に号泣でした。
    > 私はただただ、母に優しくされたかったんだ!
    > その思いを抱きしめました。
    > チャイルドを抱きしめるきっかけをいただきました。
    > ありがとうございました(^^)
    > 二人の娘、とても切ないです。

    良かったですね~。^^



    風子
    妹が全部持って行っちゃった。
    妹ばかり優しくされて、私ばかり怒られ、はり倒される。
    どうして私ばかり!?
    チャイルド噴出…泣いて泣いて
    妹に対する気持ちの奥に、母への思いを見つけて、更に号泣でした。
    私はただただ、母に優しくされたかったんだ!
    その思いを抱きしめました。
    チャイルドを抱きしめるきっかけをいただきました。
    ありがとうございました(^^)
    二人の娘、とても切ないです。

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